〈デザイン・ウォーク〉シカゴの街を歩いて散策、ウォーキングプラン他のプランを見る▶


1871年の大火事でほとんどが焼失したシカゴ。「後世に誇れる街を甦らせよう」をスローガンに国内外の建築デザイナーの協力の元、見事に摩天楼発祥の地として甦りました。その時にできた美しい建物やデザインを回るのがこの「デザイン・ウォーク」です。ティファニーの世界最大のガラスドームやフランク・ロイド・ライト設計のルッカリービルなど、シカゴはさながらデザイン博物館のよう。
このルートを歩きながらシカゴのデザインをぜひ楽しんでみてください。


1.シカゴ商品取引所

アールデコ様式とネオ・クラシック様式の二つが組み合わさったアメリカの建築物の中でも貴重なデザイン。両側が鋸の歯のようなデザインと屋根の上の8メートル弱の豊穣の女神セレスの彫刻がシンボルです。セレスは左手に小麦を、右手にトウモロコシを持ち、小麦やトウモロコシのレリーフが建物の表面にも彫られています。中西部の穀物がシカゴに集積され、大豆、小麦、トウモロコシなどの穀物の先物取引が行われていることを象徴したデザインです。


映画『バットマン・ビギンズ』のウェイン・エンタープライズ本社として撮影されたアールデコ様式のシカゴ商品取引所

2.ルッカリー

シカゴの有名な建築家ダニエル・バーナムとジョン・ルートが設計しました。近代摩天楼建築の原本ともいうべき重要なビル。外壁はレンガを使っていますが低層階は鉄柱や鉄製の梁が使われています。赤い御影石の上にレンガを乗せ、テラコッタの装飾と小さな塔はロマネスク朝様式のもの。1905年にフランク・ロイド・ライトがロビーの改装をし、重厚感のあるロビーから白い大理石を鉄の上にかぶせて明るく光あふれるロビーへと変えました。

3.マーケットビル

シカゴ派建築の代表作。ロビーとビルの入り口のドアには1674年から75年にかけてシカゴを探検したマーケット牧師とルイ・ジョリエットの旅の物語が描かれています。このモザイクもティファニーの作品です。ミチガメア・インディアンがカルメット(長タバコ)をマーケット牧師にプレゼントしている絵があります。カルメットは平和の象徴なので、ほかの部族にあったとしてもカルメットをみれば、ジョリエットとマーケット牧師が平和的な人物であると理解してもらえるためです。

マーケットビルのレリーフ

4.カーソン・ピリー・スコット(現サリバンセンター)

シカゴ派建築の代表であるルイス・サリバンによる作品。正面入り口には、幾何学模様が複雑に絡み合い、植物がモチーフとして装飾になっています。タワーの部分と縦の線を重要視したデザインで、タワーの2階の窓は百貨店の商品を1枚の絵のように見せようとして大きな丸みのある窓をつけました。

5.メイシーズのガラス天井

朝の散歩をかねて気になるレストランで朝食・ブランチ

1907年に作られたガラス天井もやはりルイス・コンフォート・ティファニーのもの。全部で160万個以上の大小さまざまなガラスで構成されていて、ティファニーが製作したファブリル・ガラス(ラスター彩のガラス)としては世界最大です。


6.シカゴ文化センターのティファニーにガラスドーム

ここはもとは公立シカゴ図書館(Chicago Public Library)でした。3階のプレストン・ブラッドリー・ホールに行くと、世界最大のティファニー作ガラスドームがあります。このドームの中には魚や動物などのモチーフが使われた装飾が施されていて、公立図書館であったことを示すCPLという文字がいろいろ場所に見られます。太陽光でキラキラと輝きを増すように、表面に傾斜をつけて埋め込まれています。

ルイス・コンフォート・ティファニーが製作した
世界最大のガラスドーム(於:シカゴ文化センター)

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