フルマラソンにチャレンジしたいビギナー必見!
ランニングクラブを主宰され、自身も市民ランナーとして
フルマラソンを走る片岡 純子さんに
トレーニングのヒントを教えてもらいました。
片岡 純子さん選手時代に10000m元日本記録31分31秒12、世界選手権10000m日本代表。フルマラソンベスト2時間28分20秒。2007年~現在、リスタートランニングクラブで会員向け練習会を主宰、ヘッドコーチ。大会運営・サポート、イベント開催、外部イベントでの講師などをされています。現在も市民ランナーとして、フルマラソン、ハーフマラソン、富士登山競走、富士五湖ウルトラマラソン、トライアスロンなどに出場。その他、つくばマラソン、越後湯沢秋桜マラソン、大山登山マラソンゲストランナーなど。BS日テレ「サブ4!!」監修。選任コーチとして出演。
疲れないランニングシューズの履き方
フルマラソンを走るための道具といえば、ランニングシューズですよね。
シューズの脱ぎ履きは必ずヒモを取って行いましょう。ヒモを締めたまま脱ぎ履きしないようにしてください。ヒモを締めたまま脱げるということは、シューズがしっかり履けておらず、足の負担になったり、パフォーマンスに影響を及ぼしたりします。
まずは、座った状態でカカトをシューズに合わせて履きます。そのときに、つま先に0.5〜1cm程度余裕があるとよいです。指でつまめるくらいの余裕です。
カカトを合わせたら、ヒモを締めていきます。甲の部分はきつすぎず、最後の2つくらいの穴はややしっかりめに結んでください。最後はちょうちょ結びにして、 わっかはもう1度硬結びをすると取れにくいです。フルマラソンを走っているときに、途中でヒモがほどけてしまうのは嫌ですよね。
シューズが足に合っていないと少しずつズレが生じます。長距離を時間をかけて走っている間にどんどんずれて、負担になります。シューズの履き方には気をつけましょう。
正しい姿勢を意識しましょう。
フルマラソンを走るうえでまず気を付けたいのは、姿勢を正すことです。
背筋を伸ばしてまっすぐ立つ。走り始める前に、まずはまっすぐ立ってみましょう。
○腰幅くらいに脚を開き、両脚に均等に体重がかかるように立ちます。
○胸を軽く開きます。背中が丸まってないか確認しましょう。
○肩、首筋の力を抜きましょう。リラックスしてください。
○おヘソの下辺りを意識して、お腹を軽くひっこめてください。ひっこめることで、内側の腹筋(姿勢保持のための筋肉)が働いて重心が定まります。
○胴体部分を引き延ばすように手を上に伸ばします。自然とお腹がへこむので、それをキープしたまま手を下ろしましょう。
◯肋骨の下と骨盤の間隔を保ってください。
走るときだけ意識してもあまり身になりません。日常生活で正すことで筋肉も変わってきます。
無理のない練習を積み重ねることで、走れるようになります。
フルマラソンを走るからといって、普段から30km、40kmを走る必要はありません。
トレーニングは積み重ねが大事です。日々続けていける無理のないトレーニングをしていくことで、少しずつですが力がついていきます。
ゆっくり走るジョギングが基本の練習になります。フルマラソンを走る上での土台作りになります。息が上がらない、話しながらでも走れるペースを心掛けます。
ゆっくりの目安は個人によって異なりますが、初心者の場合は1kmを8〜9分くらい。速歩きより少し速いくらいのスピードです。血液の循環がよくなり、酸素が体のすみずみまで行きわたって、フルマラソンを走る上での持久力が養われます。
トレーニングとしての30kmは重いので、普段のトレーニング時間は、長いときでも2時間~2時間半位までに留めましょう。距離にすると15km、20km、最高でも25kmぐらいまでです。
本番は3時間とか4時間以上走ることになりますが、普段のトレーニングで同じことはできません。トレーニングは継続して力になることを頭に置いてください。疲労を溜めすぎないように、継続してトレーニングしていきましょう。